February 17, 2008

スキマ産業vol.9~トクマルシューゴ来京~ @木屋町UrBANGUILD

前々から楽しみにしていた音楽イベント。
素晴らしかった。美味しい音楽を堪能した。

感想を記録したいのだが、感じたことをうまく言語化できない。
正確に表現しようと求めるほど言葉が虚無に吸い込まれていく。

演奏者に感想を口頭で伝えるとき、
いつも「すごく良かった」としか言えない。
この表現はちょっと違うなあと違和感がすぐフィードバックされる。
しかし、適切な表現が浮かばず、思考システムが空転する。
その結果、口がパクパク、つまり挙動不審に陥る。

今日もそうだった。
「すごく良かった」、この表現は、間違いではない。
しかし、精度の悪い表現だ。

だから、演奏を聴いて生じた気持ちを文章でスケッチすることを試みる。

○ASTROLOVE

幾重にも重なった電気ギターのサウンド、
静と動のコントラストが気持ち良かった。


○長谷川健一

歌とギター。
シンプルだけど独自性のある確固とした世界。
魅力的な声。
特に低音の声が好き。優しい振動。脳に心地よく響く。

○キツネの嫁入り

アコースティックギターとアコーディオンと打楽器。
彼らの生演奏による音世界の中にいるのはとても居心地がいい。
体内に違和感なく浸透する感じ。

耳から入力された音楽が脳内を駆け巡った後、
脳内の有害物質を分解してくれる。
カタルシスというのはこういう感覚なのかもしれない。

「忘却」という曲。好きだ。
自分の記憶は自分が所有者なのに、自分の思うようにすることはできない。
そんなことを考えた。
村上春樹の「回転木馬のデッドヒート」の好きなフレーズ
「人は何かを消し去ることはできない。消え去るのを待つしかない。」を思い出した。


○トクマルシューゴ

彼の新作がよく行くレコード屋さんで話題になっていた。
大好きなバンドTeenageFanclubのNormanも推薦していた。

myspaceで事前試聴したけど、緻密で千変万化する音世界、
キャッチーだけど今まで聴いたポップソングとは何かが違う。
非常に好きな音楽だった。
今回は単独ライブだけど、あの音世界を一人で再現できるのかなと
少し不安に思っていたが杞憂だった。

演奏が開始され、彼の私世界が顕現しライブハウスを包み込む。
非常に濃密で吸引力の強い世界。もう圧倒された。
ギター一本と声だけで作られたものとは思えない。
演奏も上手だし。

一つの曲に複数の異なる世界が詰め込まれていて、
それらはうまく結合され楽曲トータルでは調和している。
そして、そのつなぎ目、展開部を聴くのがとても気持ち良かった。
「うわー」という感じ。

3rdAlbumを買ったけど「la la radio」はすごい。
手をひかれるままに色々な光景を体験させてくれる。
「clocca」もいいな。